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2022.03.30
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ソフトウェアエンジニアリングマネージャー(EM)の年収は?仕事内容やキャリアプランについても解説

avatar赤池沙希
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ソフトウェアやシステム開発の需要増加に応じて、プロダクト開発を担うエンジニアはもちろん、そのエンジニアたちをマネジメントするポジションの重要度も増しています。

そこでこの記事では、今注目度の高いソフトウェアエンジニアリングマネージャー(EM)に着目し、『PROJECT COMP』に登録しているソフトウェアエンジニアリングマネージャーの年収や仕事内容を徹底解説。

これからマネジメントキャリアを目指す人はぜひキャリアプランの設計に役立ててください。

ソフトウェアエンジニアリングマネージャーの年収

2022年1月4日時点で『PROJECT COMP』のソフトウェアエンジニアリングマネージャーのデータは66件。登録データの平均年収は1,090万円、中央値は1,000万円です。

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ソフトウェアエンジニアリングマネージャーの年収は、『PROJECT COMP』に登録されている職種データの中ではアーキテクトに次いで2番目に高く、同じくマネジメントポジションである「プロダクトマネージャー」より若干上回っていることからも、高収入が見込めることが分かります。

年収統計は以下の通り。

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なお、ソフトウェアエンジニアリングマネージャーの構成データのうち、最も低い年収は355万円(社会人歴3年目)、最も高い年収は2,050万円(社会人歴7年目)と登録されています。

平均年収600万円以下のデータがまばらにあるものの、ボリュームゾーンは850万円から1,238万円となっており全体的に高水準です。

ソフトウェアエンジニアリングマネージャーの、社会人歴別の年収平均値は以下の通りです。

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1年目:データなし
2年目:データなし
3年目:930万円
4年目:1,310万円
5年目:1,460万円
6年目:1,140万円
7年目:1,280万円
8年目:1,260万円
9年目:データなし
10年目:900万円
11~14年目:1,030万円
15年目~:1,090万円

どの年次であっても高い年収であることは変わりありませんが、社会人歴によって年収が上がっていくわけではなく、社会人歴5年目が最も高い結果となりました。年次に関係なく、スキルさえあれば高収入を望めることが分かります。

ソフトウェアエンジニアリングマネージャーの仕事内容

ソフトウェアエンジニアリングマネージャーは、ソフトウェアエンジニア組織のマネジメントを担う職種です。技術的な意志決定を行うテクノロジーマネジメントに加え、エンジニアの人材育成や人事評価といったピープルマネジメントも行います。大きな裁量と責任を持ち、自分のチームのパフォーマンスを最大化するのがソフトウェアエンジニアリングマネージャーの仕事です。

ソフトウェアエンジニアリングマネージャーを設けている企業の例

技術面の知識・スキルだけでなく、人事管理やマネジメントなどソフト面のスキルが求められるソフトウェアエンジニアリングマネージャーは、ソフトウェアサービスを提供する企業の開発チームになくてはならない存在です。

以下は、ソフトウェアエンジニアリングマネージャーを設けている企業と、その企業で定義されている職務内容の例です。

・LINE株式会社

ーー機械学習チームにおいて、組織の中長期的な成長のためのマネジメントや各ステークホルダーとの調整、プロジェクトの進行管理・アサインメント等をおこなっていただきます。

https://linecorp.com/ja/career/position/2177

・ZOZOグループ

ーー「全社における技術的な戦略策定および、エンジニア組織強化のための施策の推進」をミッションに掲げ、様々な事案を担当していただきます。

https://hrmos.co/pages/zozotech/jobs/0000040

・株式会社メルカリ

ーー組織の仕組みづくりや組織課題の解決にコミットし、エンジニアがより活躍できる場づくりを担うポジションです。経験・国籍・文化などが多様化したチームをマネジメントすることで、チームや個人のポテンシャルを引き出し、より大きな成果を生み出すことに責任を持ちます。

https://mercari.wd3.myworkdayjobs.com/ja-JP/mercari_external/job/Roppongi/Engineering-Manager--Backend_JR-000000598

ソフトウェアエンジニアリングマネージャーと似た職種との違い

企業によっては、ソフトウェアエンジニアリングマネージャーの他にもさまざまなマネジメントポジションやリーダーポジションを設けていることがあります。特に役割を混同しがちな職種について、ソフトウェアエンジニアリングマネージャーとの違いを解説します。

・プロジェクトマネージャー(PM)

プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体の進行を管理する責任者です。プロジェクトがスムーズに進行するよう予算やスケジュールの管理、クライアントとの折衝を行います。

ソフトウェアエンジニアリングマネージャーと共通点の多いポジションではありますが、ソフトウェアエンジニアリングマネージャーのマネジメント対象がエンジニアであるのに対し、プロジェクトマネージャーのマネジメントの対象はプロジェクトである点が大きな違いです。

・プロダクトマネージャー(PdM)

プロダクトマネージャーは、顧客満足度を上げて最大利益を得るためにプロダクト(製品)をマネジメントします。製品開発だけでなく、戦略立案・宣伝・販売・流通などマーケティング領域を網羅し、顧客に価値を届ける役割を担うこともあります。

プロジェクトマネージャーと同様、プロダクトマネージャーのマネジメント範囲はあくまでプロダクトにある点が、ソフトウェアエンジニアリングマネージャーとの違いです。

・テックリード(TL)

テックリードはプロジェクトやプロダクトの技術面における責任者です。テックリードの責任領域はあくまでも技術面であり、ソフトウェアエンジニアリングマネージャーとは違って技術者の人事やキャリアに関する責任は負いません。

ソフトウェアエンジニアリングマネージャーとして活躍するには

ソフトウェアエンジニアリングマネージャーを目指す場合、どんなスキルやマインドセットが求められるのでしょうか。ソフトウェアエンジニアリングマネージャーに必要な能力と合わせて、将来のキャリアについても解説します。

ソフトウェアエンジニアリングマネージャーに必要な能力

ソフトウェアエンジニアリングマネージャーには、特に以下の能力が求められます。

・技術とWebサービスに関する幅広い知見

ソフトウェアエンジニアリングマネージャーは、プロジェクトの内容や状態に合わせて度々技術的な意思決定を担います。

新規サービスの開発の際はどういった言語や開発環境がベストか。既存サービスの改修を行う場合は、どこからどんなふうに手を付けるべきか。乗せ換えるならば、何が適切か。

そうしたジャッジをするためには、幅広い技術知識と、サービスづくりにまつわる知見が欠かせません。

・チームマネジメント力

エンジニアチームを率いるソフトウェアエンジニアリングマネージャーには、チームに所属するエンジニア一人一人が力を最大限に発揮できるような環境を整える使命があります。

開発にまつわる作業や調整コストを極力減らす、メンバーと密にコミュニケーションを取ってモチベートをするなど、やるべきことは多岐に渡ります。

自分一人ではなく、チームでどれだけ成果を上げるかといった視点が必要です。

・採用力

ソフトウェアエンジニアリングマネージャーは、自分のチームを強化するために、時にはエンジニアの採用も担います。

自分のチームで求める人物像を言語化してジョブディスクリプションに落としたり、会社やチームのカルチャーにマッチする人材を面接で見極めたりと、採用のために必要な工程はさまざま。

ソフトウェアエンジニアリングマネージャーの採用力が、チームの成長に直結すると言っても過言ではありません。

ソフトウェアエンジニアリングマネージャーから目指せるキャリアの例

ソフトウェアエンジニアリングマネージャーを経験すると、テクノロジーマネジメント、ピープルマネジメントの両方の力が付くため、将来キャリアの可能性が広がります。

ソフトウェアエンジニアリングマネージャーとして実績を残した先には、技術部門長を意味する「VPoE」や、企業の技術に関する最高責任者である「CTO」といった、重要なポストにも挑戦することができるでしょう。

また、フリーランスとして企業のアドバイザーのようなポジションを担うなど、個人の力で活躍することもできるはずです。

まとめ

『PROJECT COMP』に登録されているソフトウェアエンジニアリングマネージャーの中には、年収2,000万円を超える高年収者もいました。

高い技術知識に加え、チームマネジメントや採用も担うソフトウェアエンジニアリングマネージャー。難易度の高い職種ではありますが、エンジニアとしてハイキャリアを目指す上では、一つの指標となりそうです。

『PROJECT COMP』では、ユーザーの属性をさらに詳しく調べることができます。自分の現在のスキルや社会人歴などと照らし合わせながら、自分に近い人をロールモデルとして目指してみても良いですね。

データを分析しながら自分の立ち位置を把握し、ぜひキャリアプランの設計に役立ててみてください。

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