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2022.06.02
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Laravelとは?Laravelの特徴とできることをわかりやすく解説

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Web開発の言語として長く利用されているPHPの中で、最も人気のあるフレームワークがLaravelです。ここではLaravelの特徴や使い方、できることについて紹介します。

Laravelの概要

LaravelはPHPで書かれたフレームワークです。

PHPとは、主にWeb開発に用いられるサーバーサイドのプログラミング言語です。WordPressやSlackなどの人気サービスでも使用されています。

また、フレームワークとは、Webアプリケーションの開発において高頻度で使用される共通の機能の動作や処理をパッケージ化したものを指します。フレームワークを利用することで効率的でスピーディーな開発が可能です。

そのPHPのフレームワークとして高い人気を誇るのがLaravelです。

LaravelはMicrosoftの.NETの開発に参加していたTaylor Otwell氏により2011年に開発されました。比較的新しいフレームワークですが、手軽で扱いやすくPHPにおけるフレームワークの中では世界的に普及しています。

もともとLaravelは「Symfony」という人気のフレームワークを土台に作成されたため、これまでのタイプに慣れている方でも扱いやすい仕様になっています。

Laravelの特徴

Laravelを使用する上で、その特徴や、得意とすることを理解しておくとより有効に活用できます。ここではLaravelの特徴と、Laravelを使用するとどんなことができるのか解説します。

Laravelの特徴

Laravelは主にWebアプリケーションの制作に用いられるフレームワークです。具体的には以下のような特徴があります。

分業開発がしやすい

LaravelはMVCモデルを採用しています。MVCモデルとは、アプリケーション設定を整理するための概念の一つです。

処理をModel(データ処理)、View(画面表示)、Controller(全体制御)の3つに分別し、役割ごとに開発を進めます。それぞれの機能別に独立しているので、分業体制で開発ができることが特徴です。

複数のエンジニアが連携して開発を行う際にも管理がしやすく、効率的に作業を進められます。

コードがわかりやすく記述量が少ない

Laravelは他のフレームワークと比べてコードが非常にわかりやすく、記述量も少ないことが特徴です。

習得の難易度も低く実装しやすいですが、使用できる機能は多くあるのが魅力です。理解しやすいことから、初心者の方にもおすすめのフレームワークとされています。

導入が容易

Laravelは導入が簡単ということも特徴です。その理由はComposerでパッケージ管理ができることにあります。

Composerとは、プロジェクトが必要とするライブラリやパッケージを管理し、インストールを行う機能です。Composerがあれば必要なライブラリを依存性を気にせず容易に導入できます。

データベースの操作が容易

LaravelにはEloquent ORM(Eloquent Object Relational Mapping)という、データ操作を簡単に行う為の機能が提供されています。データベースとモデルを関連付け、柔軟なデータ操作を行うLaravel独自の機能になります。

またMigrationという機能でデータベースの構造をバージョン管理できます。データベースの管理が容易になりチームメンバーに共有することもできるので、チーム開発を行う際には非常に便利です。

コマンドツールで簡単に設定やアプリ制作が可能

Laravelは独自のコマンドツールとしてArtisanを使用しています。Artisanコマンドはコマンドプロンプト上で「php artisan~」として使用し、コントローラーやモデル、マイグレーションファイルの作成ができます。

Artisanは簡単に少ないコードで各種設定やアプリ制作が可能なため、作業効率を上げるのに役立ちます。

簡単にバリデーションの設定ができる

Laravelではバリデーションチェックを自動で行います。バリデーションチェックとは入力値チェックのことで、フォームなどでよく利用されます。

ユーザーが入力する値が日付であってほしい、整数であってほしいときなどに簡単な設定でバリデーションチェックが可能です。一からプログラムを記述すると時間がかかりますが、Laravelでは大幅に時間を短縮できます。

どんなことができるのか

Laravelを使うと、Webブラウザで動くシステムであればほとんどのものを作成できます。たとえば以下のようなものがあります。

  • Todoリスト
  • 勤怠管理など業務管理システム
  • ショッピングサイト
  • 予約システム
  • ログイン処理が必要な会員サイト
  • メールサービス
  • 画像や動画の共有サイト
以上は一部であり、実にさまざまな制作ができます。大規模なサービスでもLaravelを導入することで効率的な作業が可能です。

Laravelのメリットデメリット

次にLaravelを使うことで得られるメリットと、逆に注意するべきデメリットについて紹介します。両方を理解した上で導入・使用することが重要です。

メリット1:情報量が豊富

Laravelは非常に人気のあるフレームワークなので、情報量が豊富なことがメリットです。マイナーなフレームワークを使用すると、わからないことを調べても情報があまり出てこないことがよくあります。

一方Laravelはユーザーが多いこともあり、インターネットで検索すれば必要な情報の多くはすぐ出てきます。また書籍も多く出版されていること、その他学習コンテンツも豊富なことから初心者の方でも習得がしやすいでしょう。

メリット2:拡張性と自由度が高い

Laravelはプログラムがある程度自動生成される利便性もありますが、その後プログラムを自由に拡張できることもメリットです。

自動生成による利便性と自由にコードをカスタマイズできる拡張性のバランスが良いため、多くの人にとって使いやすいことが魅力となっています。

メリット3:先進的な機能が取り入れられている

Laravelは比較的新しいフレームワークであり、先進的な機能が多く取り込まれています。また人気が高く、続々と新バージョンがリリースされていることから、まだ進化の途中であるといえるでしょう。

今後も新しい革新的な機能が次々と追加されていくことが期待できます。最新トレンドをキャッチアップしていきたい方におすすめです。

デメリット1:処理速度が遅い

Laravelは多機能で利便性が高いのがメリットですが、その反面処理速度は遅い傾向にあります。処理速度の速さが求められるシステムでの使用は注意が必要です。

デメリット2:コードが複雑化しやすい

自由度の高さがメリットのLaravelですが、一方でコードが複雑化しやすいことがデメリットとなります。特にチームで開発を行う場合には、自分以外の人が見てもわかりやすいよう工夫が必要です。

Laravelの使い方

では、実際にLaravelを使うにはどうしたら良いのでしょうか。ここでは、Laravelの導入方法と関連知識について解説します。

導入手順

Laravelを使うためにはまずは環境を準備しましょう。インストールの手順を紹介します。

1. PHP環境の導入

まずはPHPをインストールします。インストールの手段はいくつかありますが、XAMPP(ザンプ)というウェブアプリケーション実行に必要なソフトウェアのパッケージを利用する方法が手軽です。リンクにアクセスし、各OSに応じたものをダウンロード・インストールします。

2. Composerのインストール

次にComposerをインストールします。Laravelをインストールする前に、Laravelのパッケージ管理を行うComposerのインストールが必要です。リンクにアクセスし、ダウンロード・インストールします。

3. Laravelのインストール

最後にLaravelをインストールします。Windowsはコマンドプロンプト、Macはターミナルから以下のコマンドを実行しインストールします。

composer create-project laravel/laravel --prefer-dist TEST1

関連して押さえておきたい知識

Laravelを使用してWebアプリケーションに動的な機能を実装するには、サーバーやデータベースでの処理が必要です。これらの周辺知識があればより高度な開発ができるでしょう。Laravelに関連して習得しておきたい知識を紹介します。

PHP

LaravelはPHPで記述されているため、PHPの基礎知識は必須です。

Laravelを使用する上では、PHPの変数・関数・if文処理・for文・foreach文処理・クラスなどについて理解していれば問題ありません。わからないことがあればその都度調べていきましょう。

Linux、Windows、Macのコマンド、シェルコマンド

Laravelで開発を行う際、Composerをコマンド操作したりArtisanコマンドを使用する機会が多くあります。コマンドの構成やオプションを大まかに理解しておけば、作業効率が上がるでしょう。

特にWebサーバーのOSはLinuxであることが多いので、Linuxの知識は役立つ場面が多いです。

HTML

HTMLとは、Webページを表示するための言語です。Webサイトの骨組みとなる部分であり、HTML内にPHPを埋め込むこともできます。Laravelでサイトを表示させるためにも、もちろんHTMLは必要です。

HTMLの基礎知識を習得しておけば制作がスムーズに進みます。

データベース、SQLの知識

Webアプリケーションの開発にはデータベースに関する知識、データベースを操作するための言語であるSQLの知識は必須です。Laravelにはデータベースの操作を容易にする機能があるので、趣味程度の制作なら深い知識は必要ないかもしれません。

しかし、仕事で使用する場合にはデータベース、SQLの知識も身につけておくことをおすすめします。

まとめ

今回はLaravelの特徴やメリット、できることについて紹介しました。Laravelは非常に多機能で使いやすさが魅力のフレームワークです。Laravelを習得すれば目的に合わせてさまざまな開発を効率的に行なえます。スキルを高めたい方はぜひ参考にしてみてください。

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