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2022.08.19
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iOSの年収は? 需要や将来性を解説

avatar皐月萌可
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令和3年度の総務省の調査「デジタル活用の現状」によれば、スマートフォンの世帯保有率は今や8割を超えています。そのうち国内モバイル端末におけるiOSのシェアは6割以上を占めており、国内でのiPhone人気の高さが伺えます

(参照:デジタル活用の現状
(参照:Mobile Operating System Market Share Japan | Statcounter Global Stats

そこで今回は、モバイル開発の中でもiOSのスキルに関する年収事情や、世の中の需要、将来性について紹介します。

※この記事で使用するPROJECT COMPの情報は2022月8月7日現在のものです

iOSの年収

はじめに、iOSのスキルにまつわる年収水準を『PROJECT COMP』のデータを基に解説します。2022年8月7日時点で、iOSをメインスキルに設定しているデータの数は65件。そのうち平均年収、中央値は以下の通りです。

  • 平均年収:770万円
  • 中央値:650万円
screen
(参照:PROJECT COMP
その他を除いたスキルデータ15個のうち、iOSの平均年収は7番目に高く、中央値は上から9番目に高い結果となっています。このことから、iOSの年収はPROJECT COMPの登録データの中で、中間あたりに位置していることが分かります。

iOSの年収統計は以下の通り。なお、iOSスキルの構成データのうち、最も低い年収は390万円(社会人歴3年目)、最も高い年収は945万円(社会人歴9年目)と登録されています。screen
(参照:PROJECT COMP
iOSスキルを持つ構成データの社会人歴と、平均年収/中央値の関係は以下の通りです。screen
(参照:PROJECT COMP
1年目:500万円/490万円
2年目:1,390万円/601万円
3年目:570万円/585万円
4年目:630万円/580万円
5年目:830万円
6年目:650万円
7年目:1,000万円/830万円
8年目:700万円
9年目:880万円
11~14年目:1,360万円/800万円
15年目~:850万円

例外的に2年目の平均年収が異常に高くなっていますが、基本的には社会人歴を重ねるごとに年収が上がるようです

以下は、iOSのスキルを持つエンジニアの平均年収/中央値を企業別に示したものです。screen
(参照:PROJECT COMP
株式会社ゆめみ:760万円/825万円
株式会社ディー・エヌ・エー:810万円/800万円
株式会社ミクシィ:680万円/600万円
株式会社サイバーエージェント:570万円/552万円

企業データ一覧を見ると、企業によって年収に開きがあることが分かります。

株式会社ゆめみは、スマホアプリの受託開発や、開発の内製化支援を担う企業です。株式会社ディー・エヌ・エーでは、ゲームやライブストリーミングなど数多くのアプリ開発を手掛けています。

企業全体の平均年収や各企業のiOSアプリ開発への注力具合などによってiOSの平均年収も異なってくると考えられるでしょう。

iOSの仕事内容

スマートフォンのOSのうち、Apple社が開発したiPhoneの動作を管理しているOSをiOSと言います。iOSスキルを活かした仕事はiPhoneのアプリ開発だけでなく、iPadやMacなども含まれます。

iOSのスキルを用いた仕事

iOSのスキルを扱う職種には以下のようなものがあります。

iOSエンジニア

システム設計やコーディング、テスト、保守など、iOSアプリ開発にかかわる一連の業務を担うのがiOSエンジニアの仕事です。作成するアプリは、ゲームや漫画、求人、ECサイトなど多岐に渡ります。新規のアプリ開発はもちろん、既存アプリの改修、AndroidからiOSへの移植なども行います。

アプリケーションエンジニア

ITシステムのアプリ開発を行うのがアプリケーションエンジニアです。開発するアプリの種類は、スマホアプリ、ブラウザ上で動くwebアプリ、企業向けの業務アプリなどがあります。扱う分野が広いため、ソフトウェアやネットワーク、データベースなど、システム開発に関する広い知識が必要です。

iOSに関連する言語や技術

iOSのスキルを活かして活躍する場合、以下のような言語や技術に対する深い知識が求められます。

Swift

2014年にApple社が発表したプログラミング言語です。iOSやMac向けのアプリ開発をよりスムーズに行うために開発されました。コードはシンプルで、開発初心者でも学習しやすいと言われています。実行スピードが速く、比較的不具合が起こりにくい点がメリットです。

Objective-C

C言語にオブジェクト指向の仕様を追加したのがObjective-Cです。Swiftが発表される前は、Objective-CがiOSアプリの標準開発言語でした。比較的学習コストが高いというデメリットもありますが、現在でも一定数の需要があります。

Xcode

XcodeはApple社がリリースした、iOSアプリ開発に欠かせないツールです。AppStoreにあるアプリはほぼすべて、Xcodeで作られていると言っても過言ではありません。コーディングがしやすく、直感的に開発できるのが特徴です。

Xamarin

WindowsでiOSアプリを開発するために必要なツールです。WindowsのOS上ではなく、仮想環境にMacOSを作って開発するような形になります。Xamarinでできるのはコードの記述までで、プログラムの実行はできません。

iOSの将来性とキャリア

iOSのスキルを軸にキャリア形成を考える場合、スキルの将来性や、キャリアプランの選択肢を理解しておくことが重要です。

iOSの将来性

総務省が発行した「令和2年版情報通信白書」では、モバイル向けアプリ市場規模の推移が予測されています。世界・日本ともに今後も拡大していくと予想されており、2022年には日本のアプリ売上高は181.8億ドル、ゲーム売上高は135.5億ドルまで伸びるというデータが紹介されています。screen

また、StatCounter GlobalStatsが調査した日本でのモバイルOSシェア率を確認すると、iOSは63.7%、androidは36.16%です。iOSは日本では非常に人気があり、iOSスキルの需要の高さが伺えます。screenモバイルアプリ・ゲーム市場が伸びていることを考えると、今後一層iOSスキルを持つエンジニアは重宝されると予想できます。

iOSのキャリアの選択肢

iOSのスキルを活かしながらキャリアアップ・年収アップを目指す方法を、PROJECT COMPの登録データから分析しました。

PROJECT COMPでメインスキルを「iOS」と登録しているデータのうち、年収900万円を超えるデータ4件の傾向を見てみると、社会人歴は最低で7年以上。サブスキルを設定しているのは2件で、AndroidとWebフロントエンド、サーバーサイド開発とシステムオペレーション(インフラ)をそれぞれ設定していました。

また、4件中3件の職種はソフトウェアエンジニア、もう1件はプログラマーでした。

スキルデータ一覧を見てみると、iOSとAndroidの両方を扱うモバイルのスキルは平均年収が910万円で、iOS単体より年収が高くなっています。screen

(参照:PROJECT COMP
ここまでのデータから、iOSのスキルをメインで扱いながらキャリアアップ・年収アップを目指したい人は、Webフロントエンド、サーバーサイド開発、システムオペレーション(インフラ)などのサブスキルを身につけることや、Androidアプリ開発のスキルも身につけ、OSにとらわれずにアプリ開発できるようになることなどが選択肢として考えられそうです。

まとめ

今回はiOSのスキルについて、年収や仕事内容、将来性を紹介しました。登録情報は日々更新されており、最新データはPROJECT COMPから確認できます。スキルや年収などを細かく知りたい方は、ぜひPROJECT COMPにアクセスしてみてください。
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